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トンデモもののけ辞典 鬼火92 『鬼火が燃えたり消えたりするのはヒメホタルまたはヘイケホタル?』


①鬼火

江戸時代に記された『和漢三才図会』によれば、松明の火のような青い光であり、いくつにも散らばったり、いくつかの鬼火が集まったりし、生きている人間に近づいて精気を吸いとるとされる[2]。また同図会の挿絵からは、大きさは直径2、3センチメートルから20,30センチメートルほど、地面から1,2メートル離れた空中に浮遊すると推察されている[1]。根岸鎮衛による江戸時代の随筆耳嚢巻之十「鬼火の事」にも、箱根の山の上に現れた鬼火が、二つにわかれて飛び回り、再び集まり、さらにいくつにも分かれたといった逸話が述べられている[3]。
現在では、外見や特徴にはさまざまな説が唱えられている。
外観
前述の青が一般的とされるが[1]、青白、赤、黄色のものもある[4][5]。大きさも、ろうそくの炎程度の小さいものから、人間と同じ程度の大きさのもの、さらには数メートルもの大きさのものまである[5]。
1個か2個しか現れないこともあれば、一度に20個から30個も現れ、時には数え切れないほどの鬼火が一晩中、燃えたり消えたりを繰り返すこともある[6]。
出没時期
春から夏にかけての時期。雨の日に現れることが多い[5]。
出没場所
水辺などの湿地帯、森や草原や墓場など、自然に囲まれている場所によく現れるが、まれに街中に現れることもある[5]。
触れても火のような熱さを感じないものもあれば、本物の火のように熱で物を焼いてしまうものもある[5]。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AC%BC%E7%81%AB より引用

⓶鬼火の正体はホタル?

ウィキペディア 鬼火の説明をよむと、鬼火にはいくつか種類があるように思える。

①松明の火のような青い光
⓶散らばったり、集まったりする。
③人間に近づいて精気を吸いとる。
④大きさは直径2、3センチメートルから20,30センチメートルほど、地面から1,2メートル離れた空中に浮遊する
数メートルに及ぶものもある。

鬼火

鬼火 (和漢三才図会)

⑤箱根の山の上に現れた鬼火が、二つにわかれて飛び回り、再び集まり、さらにいくつにも分かれた
(根岸鎮衛による江戸時代の随筆耳嚢巻之十「鬼火の事」)
⑥青が一般的。青白、赤、黄色もある[。
⑦1個か2個しか現れないこともあれば、一度に20個から30個も現れ、時には数え切れないほどの鬼火が一晩中、燃えたり消えたりを繰り返すこともある。
⑧春から夏にかけての時期、雨の日に現れることが多い[5]。
⑨水辺などの湿地帯、森や草原や墓場などによく現れる。まれに街中に現れることも。
⑩触れると熱いものと熱くないものがある。

⓶散らばったり、集まったりする。
④大きさは直径2、3センチメートルから20,30センチメートルほど、地面から1,2メートル離れた空中に浮遊する
数メートルに及ぶものもある。
⑥青が一般的。青白、赤、黄色もある。
⑦1個か2個しか現れないこともあれば、一度に20個から30個も現れ、時には数え切れないほどの鬼火が一晩中、燃えたり消えたりを繰り返すこともある。
⑧春から夏にかけての時期、雨の日に現れることが多い。
⑨水辺などの湿地帯、森や草原や墓場などによく現れる。まれに街中に現れることも。

⓶④⑥⑦⑧⑨にあてはまりそうなもの・・・・それは蛍ではないだろうか。

町で育った私は蛍を見た事がなく、高校の時に部活の合宿で田圃が広がる農村にいき、生まれて初めて蛍をみて火の玉だと思ってびっくりしたことがあるw

ゲンジホタルは大きさ約15ミリ。ヒメホタルは約7ミリ。ヘイケホタルはヒメホタルよりもさらに小さい。
④大きさは直径2、3センチメートルから20,30センチメートルほどとあって、ゲンジホタルよりも大きいが、飛んでいるものは大きく見えるものである。
アシナガバチの大きさを私は3~4センチほどもあると思っていたのだが、もっとも大きい体長20-26mm程度だという。

ホタルの光の色は、ゲンジホタル、ヒメホタル、ヘイケホタルとも黄緑色のようにみえる。
⑥青が一般的。青白、赤、黄色もある。
とあるが、古には緑の事を青といっていたそうなので、このホタルの色を青といていたのかもしれない。
現在でも、青葉、青信号などと緑色を青と呼ぶことがある。
ヒメホタルの光の色は金色と書いてある記事もあったので、黄色というのはヒメボタルの色のことかもしれない。
赤井鬼火の正体はホタルではなさそうだ。

また、蛍の写真を撮りに行って、まばらに数匹現れただけのときもあれば、蛍の乱舞に出会えたこともある。
これは
⑦1個か2個しか現れないこともあれば、一度に20個から30個も現れ、時には数え切れないほどの鬼火が一晩中、燃えたり消えたりを繰り返すこともある。
にあてはまる。

「燃えたり消えたりを繰り返す」

これは、ヒメホタルまたはヘイケホタルについて言っていると思う。

ゲンジほたる

上はゲンジホタルを撮影したものである。

ヒメホタル

こちらはヒメホタルを撮影したもの。

写り方がちがうのは、光り方がちがうからである。
ゲンジホタルは数秒間強い光を放ちながら飛ぶ。
ヒメホタルはゲンジホタルよりも短い間隔(1,2秒)で点滅しながら飛ぶ。

ホタルの乱舞が観察されるのは、6月ごろである。
旧暦は新暦の約1か月遅れになるので、新暦6月は旧暦では4月~5月となる。
旧暦では春は1月2月3月、夏は4月5月6月である。
ウィキの説明では
⑧春から夏にかけての時期、
とあり、これもほぼあう。

しかし、⑧雨の日に現れることが多い
とあるが、ホタルは雨の日には飛ばない。
ただし雨上がりにはホタル観測に最適な条件であるとされる。

⑨水辺などの湿地帯、森や草原や墓場などによく現れる。まれに街中に現れることも。
とあるが、上のホタルの撮影は川辺、公園の森であって、これもあてはまる。
https://www.creema.jp/item/7454726/detail
上は草原を乱舞するホタルの写真で、草原でもホタルはみられるようである。



③蛍は源頼政の怨霊


「蛍は源頼政の怨霊である」ともいわれている。


源 頼政は平家が栄華を極める世に、後白河天皇の皇子・以仁王と手を結んで平家打倒を計画した。
計画がばれ、準備不足のまま平家と争い、宇治平等院の戦いに敗れて自害した。
この宇治平等院の戦いはすさまじく、死者たちの血で川が真っ赤に染まったと言われる。


その後、宇治川ではおびただしい数の蛍の乱舞が見られるようになり、人々は宇治平等院の戦いを思い出してこれを「蛍合戦」と呼んだという。


蛍の種類にゲンジボタル、ヘイケホタルと呼ばれるものがあるのは、この逸話からくるとも言われる。


橋合戦(歌川貞秀画)


橋合戦(歌川貞秀画)※宇治川における平家vs源氏の戦い


④蛍は和泉式部の生霊


「火垂るの墓」という野坂昭如さんの小説がある。
蛍は火垂るとも記したのだろうか。


火が垂れるとはなんとなくブキミ~。


平安時代の女流歌人の和泉式部はこんな歌を詠んでいる。


物おもへば 沢の蛍も 我が身より あくがれいづる 魂(たま)かとぞみる
(あなたが恋しくて物思いにふけっていると、沢の蛍が私の肉体からさまよい出た魂のように思えてくる。)


和泉式部の歌では蛍は和泉式部自身の生霊だということになっている。


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