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トンデモもののけ辞典81  産怪・血塊・オケツ「オケツは胎盤の妖怪?」 

1⃣産怪

産怪(さんかい)は、日本各地に伝わる妖怪の内、人間の妊婦が産むといわれるものの総称である[1]。出産時に注意しなければ、赤ん坊の替わりにこれらの妖怪が産まれてしまうという[2]。
かつての医学が発達していなかった頃の日本では、出産は現在とは比較にならないほど大変であり、また受胎から間もない胎児が奇異な姿に映ることも理解されていなかった[1][3]。更にそういった時代では、迷信が深く信じられていた。そのために流産で産まれた胎児、早産などの異常出産で産まれた奇形児や未熟児が、これらのように妖怪視されたといわれる[4]。



1:15あたりの受精から4週間後の胎児は蛙のように見える。
その後の胎児の姿も小動物のように見える。

このような胎児を流産したり早産したりした場合に妖怪だとみなされたというのは、ありえそうである。

そして、このような胎児が妊婦を殺すと考えられたのは、古には出産によって死亡する例が多かったためではないかと思ったりする。

2⃣血塊

血塊(けっかい)は、埼玉県、神奈川県に伝わる産怪[4]。カタカナでケッカイとも表記する他[1]、長野県下伊那郡では同様の産怪をケッケという[5]。
外見についての伝承は乏しいが、舌が二枚有り毛が逆さに生えていて[6]、牛に似た顔の毛むくじゃらの姿という説がある[4]。
これが家の縁の下に潜り込むと、産婦の命が危険に晒されると言われている。埼玉の浦和には、出産時に縁の下に屏風を巡らせる風習が伝わっており、これは血塊が縁の下に潜り込むことを阻むためとされている[1]。これには血塊(けっかい)に結界(けっかい)をもじった意味もあったようである[1]。
神奈川の足柄郡三歩村では、産み落とされた血塊は血まみれのまますぐに動き、囲炉裏の自在鉤を昇り出す[5][7]。こうして血塊が逃げ切ると産婦は死んでしまうと言われていたため、前もってしゃもじを用意して自在鉤に括りつけておき、血塊が出現して自在鉤を昇り始めたらすぐさま、しゃもじで打ち落としたという[1]。
民俗学者・日野巌は幼少時、見世物小屋で出し物にされていた血塊を見たと語っている。小屋では、とある女性が大学病院で産み落としたものといわれていたが、日野はこれを南洋に生息するヨザル(英語版)を手なずけて見世物にしたものと指摘している[8]。
小学館のデジタル大辞泉は『けっかい』について「猿の一種、ロリスの俗称。江戸時代、見世物にされた。」としている。上野動物園はスローロリスの説明を「マレー半島では" コウカン"と呼ばれ、それが種名となってかつては"コンカン"とか"ケツカイ"とか呼ばれたこともありました。古い上野動物園の台帳にもこの名を見ることができます。」記述していた[9]。


上記記事をまとめてく。

①血塊(けっかい)は、埼玉県、神奈川県に伝わる産怪(人間の妊婦が産むとさえる妖怪の総称[)
⓶長野県下伊那郡では同様の産怪をケッケという。
③外見についての伝承は乏しい。
舌が二枚有り毛が逆さに生えている、牛に似た顔の毛むくじゃらの姿などといわれることがる。
④血塊が家の縁の下に潜り込むと、産婦の命が危険に晒される。
⑤埼玉県浦和では、出産時に縁の下に屏風を巡らせる。
血塊が縁の下に潜り込むことを阻むため。また、血塊(けっかい)に結界(けっかい)をかけた。
⑥神奈川の足柄郡三歩村では、産み落とされた血塊は血まみれのまますぐに動き、囲炉裏の自在鉤を昇り、逃げ切ると産婦は死んでしまうと言われていた。
そのため、しゃもじを自在鉤に括りつけて、血塊が自在鉤を昇り始めたらしゃもじで打ち落としたという。
⑦民俗学者・日野巌は幼少時、見世物小屋で血塊を見た。
「ある女性が大学病院で産み落とした」と説明されたが、日野は南洋に生息するヨザルだと指摘している。
⑧小学館のデジタル大辞泉は『けっかい』について「猿の一種、ロリスの俗称。江戸時代、見世物にされた。」とし記す。
⑨上野動物園はスローロリスについて
「マレー半島では" コウカン"と呼ばれ、それが種名となってかつては"コンカン"とか"ケツカイ"とか呼ばれたこともありました。古い上野動物園の台帳にもこの名を見ることができます。」と説明していた。

3⃣ヨザルとスローロリス



上の動画にでてくるのがヨザルである。とても愛らしいが、手の指、耳、口の形などがどことなく人間ぽい。
そういうわけで、江戸時代には言い伝えのある妖怪・血塊であるとして、見世物とされていたのだろうか。


上の動画はスローロリスの食事風景を撮影したものである。
こちらも器用にものをつかむ手の指、尻尾がないところなども、どことなく人間ぽい。
雑食のようでヒナウズラを食べている。

動画の最初の方をみると、スローロリスが窓ガラスをよじ登っており、
妖怪・血塊を思わせる。

スローロリスも妖怪・血塊に似ているということで、ケッカイと呼ばれたのかもしれない。

一つ目の動画、1:15あたりの受精から4週間後の胎児は蛙のように見える。
1:42あたりの受精から2か月半後の胎児は、ヨザルやスローロリスのようにみえる。

こういう胎児が、血塊の正体だろうか。

4⃣オケツは胎盤?

オケツは、岡山県に伝わる産怪[1]。

外観は亀に似ており、背には蓑毛が生えている。生まれるとすぐに床を這い出し、家の縁の下へ逃げ込もうとする。すぐに取り押さえて殺してしまわなければならず、取り逃がすと寝ている妊婦の真下にもぐり込み、妊婦を殺してしまうという[1]。

これは後産の胎盤ではないだろうか。


オケツというのは汚血と書くのかもしれない。

赤黒く見えるので胎盤を汚れていると古の人は考えたのだろうか。

しかし、胎盤は胎児のベッドのような大事な役割をはたすものである。
汚いものではない。

動画のように出産後胎盤を見せてくれるのは生命を理解する上で貴重な機会になるだろうと思う。






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[2022/05/24 00:00] トンデモもののけ辞典 | TB(0) | CM(0)

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