fc2ブログ
2024 04123456789101112131415161718192021222324252627282930312024 06

トンデモもののけ辞典73 大風呂敷 「狸は生き返るためにドクロを風呂敷に包もうとしている?」

1⃣ 大風呂敷

ウィキペディア・妖怪一覧のところに、大風呂敷の説明があった。


 大風呂敷 オオフロシキ  香川県琴南町―現在のまんのう町で日暮れになると、どこからともなく大きな風呂敷が飛んでくるという。


https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E5%A6%96%E6%80%AA%E4%B8%80%E8%A6%A7#%E3%81%8A より引用


2⃣妖怪「大風呂敷」は下品すぎてがっかり?


ところが、「大風呂敷」の文字があるところにリンクが貼られていない。

他の妖怪名のところにはリンクが貼ってあって、それぞれの妖怪のページにとぶようになっているのだが。


そこで、検索してみたところ、
『第2回「下品すぎてがっかり」な妖怪図鑑:【大風呂敷】【シタガラゴンボコ】』
というページに説明があった。


山にかこまれた香川県まんのう町の琴南地区では、昔は山で炭焼きの仕事をする人が少なくありませんでした。山小屋で何日も寝泊まりをして、作業をするのです。

 そんな炭焼き小屋で、一人で夜を過ごしていると、ふらりと変な男がやってくることがありました。それが大風呂敷という妖怪なのです。

 はじめはおとなしく火に当たっているのですが、そのうちあぐらをかいた股ぐらから金玉を出して、火にあぶりはじめます。あぶっては広げをくりかえすたびに、金玉の袋はどんどん広がって、大きな風呂敷のようになります。

 そうやって広げた金玉袋に人間をくるんでおそうのが、大風呂敷の必殺技なのでした。

 これに出会った人は、火のついた木や炭を金玉袋に投げつけて、退散させることが多かったようです。

 同じような妖怪は、徳島県三好市池田町に、金玉広げという名前で伝わります。

 どちらも正体については語られていませんが、金玉の袋を自由に広げるというとくちょうから、狸が化けている可能性が高そうです。


https://43mono.com/series/gakkari/gakkari02/ より引用


あはは~、これは下品だw

あまりに下品すぎてウィキペディアに掲載されていないとか?


しかし私は、がっかりした気分にはならなかった。

かえってオモシロイ、と思ったw


信楽焼の狸


3⃣大風呂敷の正体は狸?


「金玉の袋を自由に広げるというとくちょうから、狸が化けている可能性が高そうです。」

https://43mono.com/series/gakkari/gakkari02/ より引用


とあるが、私もこの妖怪は狸だと思う。


空海が狸を四国に開放したので、四国には狐はいないなどといわれる。(実際にはいる。)

そのため四国の稲荷神社の神使いは狐ではなく狸なのだそうだ。


妖怪「大風呂敷」が現れたのは香川県まんのう町、「金玉広げ」は徳島県三好市池田町でいずれも四国で狸と縁の深い地である。


そして「狸の睾丸八畳敷」などという。「狸 の睾丸千畳敷」ともいうが。


私の大好きなアニメ、「平成狸合戦ぽんぽこ」でも鶴亀和尚がそれを広げたり、権太がそれをひろげて空中から落下して玉砕するシーンなどがあった。


徳島県小松島市には金長という狸がいるが、それが長いので、金長という名前なのかもしれない。


金箔の作り方の説明はこちら

https://entsukegoldleaf.jp/method/


竹原春泉画『絵本百物語』より「豆狸」


4⃣八は復活を意味する数字


「狸の睾丸八畳敷」とは、江戸時代の金箔職人は狸の皮に僅かな金を包んで叩き、八畳に達するほど薄くひろく伸ばしたことに由来するといわれる。


そこで、香川県まんのう町、徳島県三好市池田町付近で、かつて金箔生産が盛んだったのだろうか、と考えて調べてみたが、そのような事実は確認できなかった。(調べたりないだけかも?)


箔打ちは金だけでなく、銀・銅・錫なども行われるという。
そこで、香川県まんのう町、徳島県三好市の鉱山を調べてみた。
徳島県三好市には、かつて三好鉱山があり、銅・硫化鉄が採掘されていたそうである。
香川県まんのう町の猫山鉱山では珪線石が採掘されるということだが、これは箔打ちとは無関係だろう。


狸の皮が金箔生産に用いられるところから、「狸の睾丸八畳敷」というのだろうが

なぜ六畳、十畳などではなく、八畳なのだろうか?


梅原猛さんは数字の八は復活を意味する数字ではないかとおっしゃっていた。

八角墳、八角堂は死者の復活を願ってつくられたのではないかというのだ。


たしかに、そう考えると納得できることがある。

八咫鏡は天照大神を復活させた鏡である。

天照大神は天岩戸に籠り世の中は真っ暗になったが、岩戸の前でアメノウズメがストリップダンスをして八百万の神々はどっと笑った。

天照大神はそれが気になって岩戸を少し開けて外を覗き見た。

岩戸の前には八咫鏡が置いてあり、天照大神は鏡に映った自分の姿を見て不思議に思い、さらに身をのりだしたところをアメノタヂカラオによってひっぱりだされたのだった。

八咫烏は神武天皇を道案内した烏だが、猿田彦は神武天皇の先祖のニニギを高天原から葦原中国まで道案内した神である。また、アマノワカヒコの葬儀を鳥たちが行ったり、死んだヤマトタケルが白鳥になって飛び立つなどと言う話があり

鳥には死のイメージが強い。
巨大な前方後円墳は地上からではその形が確認できないが、空高く飛ぶ鳥の視線なら、その形を用意に確認することができるだろう。

ここから私は、「死んだ人の魂は鳥となって天に向かうと、古の人々は考えていたのではないか」と考えた。

つまり、ニニギを道案内した猿田彦は死に、その魂が鳥に生まれ変わって八咫烏となり、今度はニニギの子孫の神武を道案内したのではないかと思われる。

つまり、八咫烏は復活した猿田彦の魂、ということになる。


八畳敷のたぬきのソレは復活を意味するものなのではないか?


5⃣易では8は無限をあらわす。


易の本に次のように記されていた。

1は神・起源

2は対比・分裂

3は懐妊

4は実現・世界

5は智恵・想像力

6は星・健在意識と潜在意識の調和

7は神的受胎・休息・沈黙

8は無限

9は完成・達成

10は神・男性=1と女性=0の相互作用


8は無限。9はその上にあって完成・達成を意味している。

8の無限は、復活を繰り返すからとも考えられる。


6⃣狸は復活を意味する動物?



上は私が作成した動画だが、1:08あたりを見ていただきたい。


タヌキは8と縁が深い。
信楽焼のたぬきの8つの特徴は縁起がいいとして八相縁起という。
①笠 ⓶笑顔 ③大きな目 ④大きなお腹 ⑤徳利 ⑥通い帳 ⑦太い尻尾 ⑧大きな睾丸
手に持っている徳利には八の文字。
狸の睾丸八畳敷。


八は復活を意味する動物なのではないだろうか。


7⃣狸の袋はなぜ大きくデフォルメされたのか?


復活をイメージさせる神といえば布袋尊がいる。

なぜ布袋が復活をイメージさせるかといえば、彼は死後に姿を見掛けられているからだ。

死後に姿を見かけられたという事は、布袋はいったん死んだが、生き返った(復活した)ということである。


萬福寺 布袋


上は京都・萬福寺の布袋尊である。
多くの布袋像がそうであるように、この布袋もまた手に袋を持っている。

この袋の中には何が入っているのだろうか。


真言立川流ではドクロに和合水や漆を塗り重ねてドクロ本尊をつくるという。
そしてこのドクロ本尊を袋に入れ、7年間抱いて寝ると8年目にドクロ本尊は命を持って語り出すといわれる。

8は復活を表す数字ではないかと、梅原猛さんはおっしゃったが、真言立川流でも8年目にドクロは命を持つ、としている。

そのドクロは生きていた人間のドクロだから、そのドクロは8年目に生き返ったことになる。


http://www.gyokusenzi.com/sanbukki/nehanz/nehanz.htm


リンク先に涅槃図があり、向かって左の木に赤い風呂敷包みのようなものがかかっている。

あるお寺で、このような涅槃図を拝観したとき、ボランティアガイドの方に、「この袋はなにか」と質問したことがある。

シッタータの母親・麻耶夫人がこの中に薬をいれてシッタータのために投げ落としたのが、木にひっかかったのだと説明を受けた。

その薬とは人間のドクロではないだろうか。

古において、人間のドクロは復活にかかせない呪具であったのではないかと思うのだ。


西洋の話になるが、サンタクロースのモデルとなったセント・二コラオが肉屋に塩漬けにされた子供を生き返らせたという話がある。

サンタクロースが手に持つ袋には現在では子供たちへのプレゼントが入っているが、もともとこの袋の中には

復活の為の呪具、ドクロがはいっていたのではないだろうか。


話をもとにもどそう。

実際の狸のソレは信楽焼の狸のように大きくはない。

狸のソレが大きくデフォルメされたのは、ソレの中にドクロが入っていると考えられたためではないか。


3297999_s.jpg



8⃣狸=死者は、生き返るためにドクロを風呂敷に包もうとしている?


そこでもう一度妖怪・大風呂敷の伝説をよんでみよう。


そんな炭焼き小屋で、一人で夜を過ごしていると、ふらりと変な男がやってくることがありました。それが大風呂敷という妖怪なのです。


 はじめはおとなしく火に当たっているのですが、そのうちあぐらをかいた股ぐらから金玉を出して、火にあぶりはじめます。あぶっては広げをくりかえすたびに、金玉の袋はどんどん広がって、大きな風呂敷のようになります。


 そうやって広げた金玉袋に人間をくるんでおそうのが、大風呂敷の必殺技なのでした。


 これに出会った人は、火のついた木や炭を金玉袋に投げつけて、退散させることが多かったようです。


https://43mono.com/series/gakkari/gakkari02/ より引用


大風呂敷は、なぜ炭焼き小屋にやってきて、袋に人間を包もうとしているのか。

それは狸が死者の霊を比喩したものであり、狸=死者は生き返るために、炭焼きをする人のドクロをその袋で包もうとしているのかもしれない。


9⃣大風呂敷を広げる


私たちはすでに、「うましか=馬鹿」という言葉の妖怪や、「馬の足=馬脚を現す」という慣用句の妖怪ではないかと思われる妖怪を見てきた。

参照/トンデモもののけ辞典61 馬の足・うましか ※追記あり


この妖怪・大風呂敷も、「大風呂敷を広げる」という慣用句の妖怪である可能性はあるだろうか。


風呂敷は包む物が何もなくても、広げた時の寸法は大きい。

これが大風呂敷(大きな風呂敷)となれば、なおのこと外形だけは大きくなる。

そこから、特に内容が無いのに大それたことを「大風呂敷」といい、現実性に乏しい大袈裟な話をしたり計画したりすることを「大風呂敷を広げる」と言うようになった。


https://gogen-yurai.jp/ooburoshiki/ より引用


狸が広げる大風呂敷は大きなドクロをつつむためのものなので、「大風呂敷を広げる」という慣用句とは関係がなさそうである。




関連記事
スポンサーサイト




コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://arhrnrhr.blog.fc2.com/tb.php/826-15daf42a