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トンデモもののけ辞典㊲ からかさ小僧

①笠の柄が足、蛇の目模様が目?

歌川芳員『百種怪談妖物双六』に描かれている傘の妖怪「一本足」

歌川芳員『百種怪談妖物双六』に描かれている傘の妖怪「一本足」

からかさ小僧が一本足なのは傘の形状をみるとわかる。
傘の柄の部分を足にたとえると、柄は一本なので一本足になる。

それではからかさ小僧が一つ目なのはなぜだろう。
それは蛇の目傘からくるのかもしれない。

蛇の目とは下図のような模様のことをいう。

蛇の目2

この模様を蛇の目というのは、蛇の目ににているからである。
そして、上のからかさ小僧の傘を広げると、この蛇の目模様になる。
からかさ小僧の傘は蛇の目傘なのだ。

蛇の目傘が2本あれば2つ目だが、1本しかないので、からかさ小僧は一つ目なのかもしれない。

⓶からかさ小僧はたたら製鉄の神?

たたら製鉄の神は、一つ目で一本足といわれる。
たたら製鉄では、炉を燃焼させるため、たたら(たたら製鉄にもちいる鞴のこと)で空気を送り続ける必要があり、
そのため片足を悪くすることが多かったという。
また片目をつぶって火の温度を見るため、片目を失明することも多かったらしい。
それで、たたら製鉄の神は一つ目で一本足なのであると。


からかさ小僧も一つ目で一本足だが、たたら製鉄と関係あるだろうか?

私は関係がありそうに思う。

というのは、傘の形が風を送る装置である鞴に似ているからだ。

ふいご

構造図 1.吸い込むように穴から空気が入る。 2.穴から勢いよく空気が放出される。 3.弁。開いたり閉じたりする。

より引用

上のからかさ小僧の絵をみると、ふいごの空気を取り入れる部分のように穴があいている個所がある。
古くなって穴があいた蛇の目傘を鞴に見立てているのではないだろうか。

甚風呂(銭湯跡歴史資料館) 鞴


工楽松右衛門旧宅(兵庫県高砂市) 霧笛

霧笛 鞴の先端にラッパをつけて音がでるようにしたもの

③百鬼夜行絵巻の妖怪は傘ではなく鞴では?

一つ目・一本足のからかさ小僧が確認できるのは、江戸時代以降のようである。

ウィキペディアには次のように記されている。
古いものは室町時代の絵巻物『百鬼夜行絵巻』にも見られるが、同絵巻での傘の妖怪は、たたんだ傘を頭部に頂いた人型の妖怪である。


真珠庵蔵『百鬼夜行絵巻』(部分) 伝土佐光信(室町時代)

上の絵の藁草履のような妖怪の向かって右が傘の妖怪だろうか?
傘にしては、開口部が閉じすぎているようにも思える。

工楽松右衛門旧宅(兵庫県高砂市) 傘

和傘を閉じると上のような形状になる。
開口部を隙間なく閉じようと思えばできるかもしれないが、なんとなく不自然な感じがする。

この妖怪は傘の妖怪ではなく、鞴の妖怪だったりしないだろうか?

傘の柄のように見えるのは、空気を送り込む穴(上の鞴の図でいえば2の部分)ではないか?


上記リンク先には鹿の皮で作った鞴の動画が紹介されている。
ようは空気を送り込むことができればいいので、鞴には様々な形があるようだ。


祇園 八朔







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