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土蜘蛛の謎② 土蜘蛛とは首のない人間のことだった? 


①葛城一言主神社の亀石と土蜘蛛の塚

前回の記事 で飛鳥の『亀石』について述べたが、葛木一言主神社にも[『亀石』と呼ばれる石がある。

一言主神社 公孫樹2
葛城一言主神社

葛城一言主神社は葛城山の中腹にあるため、長い階段が設けられている。
『亀石』はその階段の上り口の向かって左手にある。

一言主神社 亀石 

亀石

階段を登ると境内で、樹齢1200年と伝わるイチョウの木、神殿、拝殿などがある。
この拝殿の横に『土蜘蛛の塚』と呼ばれる石がある。

一言主神社 土蜘蛛の塚  

土蜘蛛の塚


一言主神社の『土蜘蛛の塚』は土蜘蛛の胴体を埋めた上に石を置いたもの、頭は神殿の下、足は神殿より100mほど先にある鳥居付近に埋められたといわれている。

土蜘蛛とは記紀や風土記に登場するまつろわぬ民のことで、『穴の中に住む』と記されている。
『穴の中に住む』とあるところから、土蜘蛛とは未開の民族であると考えられている。

この土蜘蛛をモチーフとした大念仏狂言や六斎念仏などの演目がある。

嵐山 もみじ祭 嵯峨狂言 頼光と土蜘蛛 
嵯峨狂言 頼光と土蜘蛛 

②『土蜘蛛の塚
は蜘蛛、『亀石』はドクロを表している?

一言主神社の言い伝えを整理すると次のようになる。

土蜘蛛の胴体・・・土蜘蛛の塚の下に埋められた。
土蜘蛛の頭部・・・神殿の下に埋められた。
土蜘蛛の脚・・・・神殿より100mほど先にある鳥居付近に埋められた。


『土蜘蛛の塚』は見る角度によっては二つのふくらみがあるように見え、蜘蛛の形をしているように見える。
(蜘蛛は頭胸部と腹部のふたつの部位よりなる。)

そして亀石は階段の登り口にあるが、この場所は神殿の下、といえなくもない。

一言主神社 階段 
一言主神社 階段

また、亀石はどことなく人間のドクロを思わせるような形をしている。
そういえば飛鳥の亀石も人間のドクロに似ている。

亀石

飛鳥 亀石


『土蜘蛛の塚』が土蜘蛛の胴体を埋めた上に置いた石であるならば、亀石は土蜘蛛のドクロを埋めたうえに置いた石なのではないだろうか。

土蜘蛛の胴体・・・土蜘蛛の塚の下に埋められた。・・・土蜘蛛の塚(蜘蛛形の石)
土蜘蛛の頭部・・・神殿の下に埋められた。・・・・・・・・・亀石(ドクロ形の石)
土蜘蛛の脚・・・・神殿より100mほど先にある鳥居付近に埋められた。

③頭部のない昆虫
昆虫の体は頭部・胸部・腹部の3つに分かれているが、蜘蛛は頭胸部と腹部のふたつの部分からなり、昆虫とは別の動物とされている。

蜘蛛の体  

『土蜘蛛の塚』は蜘蛛の形に似ているが、これに階段の登り口にある『亀石』を合体させるとアリのような昆虫の形になる。

それで閃いたのだが、昔の人は蜘蛛を頭部のない昆虫だと考えたのではないだろうか。

こう考えれば、土蜘蛛の胴体を埋めたうえに置いた石『土蜘蛛の塚』が蜘蛛の形をしていること、『土蜘蛛の塚』に『亀石』をくっつけると昆虫のように見えることの説明がつく。

ということは、記紀に登場する土蜘蛛とは首を斬られた人の霊なのではないだろうか。
そして亀石とは土蜘蛛の斬られた首=ドクロを模した石なのだと思う。

一言主神社 天狗・神職・お多福・翁のお練り2

一言主神社 秋季大祭

④負けたのはナマズなのに、なぜ死んだのは亀なのか。

土蜘蛛の謎① 亀石伝説 ←こちらの記事で、私は飛鳥の亀石の伝説をご紹介した。

かつて大和は湖であり、当麻の蛇と川原のナマズが湖を二分して支配していた。
あるとき、蛇とナマズが湖の支配権をかけて争い、川原のナマズが負けた。
その結果、湖水を当麻に取られて川原の湖は干上がり、多くの亀が死んだ。
亀石はその追悼の意味から造られたもので、この石が当麻のある西を向いた時には、大和盆地は大洪水がおこって湖になると言い伝えられている。

そして次のような疑問を記した。
「争ったのは當麻の蛇と川原のナマズで、争いに負けて死んだのは川原のナマズだと考えられる。
それなのになぜ死んだのはナマズではなく亀なのだろうか?」と。

川原のナマズとは蘇我入鹿を比喩的に表現したものだと考えられる。
そして死んだ亀とは蘇我入鹿のドクロを比喩したものだと私は思う。

川原のナマズ・・・蘇我入鹿
死んだ亀・・・・蘇我入鹿のドクロ

このように考えれば、戦いに敗れたのはナマズだが、その結果死んだのが亀だということの理由がわかる。
亀とはナマズの髑髏のことだったのだ。

一言主神社 一陽来復祭

一言主神社 一陽来復祭



葛城一言主神社・・・奈良県御所市森脇字角田432


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[2017/01/27 21:09] 土蜘蛛の謎 | トラックバック(-) | コメント(-)