1.本来、公孫樹の樹形は丸い。
イチョウは水分を多く含んでいるため、火事になって熱されると、大量の水蒸気を放出するそうである。
そのため、防火用にイチョウが植えられることも多いのだという。
上は明治神宮外苑のイチョウである。
クリスマスツリーのような円錐形をしているが、これは剪定してこのような形にしているようで
「明治神宮外苑 外苑便り」に剪定作業の写真が掲載されている。
街路樹などもこのような形に剪定されていることが多い。
これは奈良・葛城一言主神社の御神木のイチョウ。樹齢1200年と伝わる。
西本願寺のイチョウ。
宝泉寺のイチョウ。樹齢400年以上と考えられている。
葛城一言主神社・西本願寺・宝泉寺のイチョウは丸みを帯びた形をしている。
イチョウ本来の形はこのような丸みを帯びた形であるようだ。
真ん丸の形をした公孫樹を見たこともある。
2.イチョウは一陽の木?
葛城一言主神社では冬至の日に一陽来復祭を行っている。
一陽来復について、goo辞書は次のように記している。
冬が終わり春が来ること。
新年が来ること。
また、悪いことが続いた後で幸運に向かうこと。
陰の気がきわまって陽の気にかえる意から。
▽もと易えきの語。
陰暦十月は坤こんの卦かにあたり、十一月は復の卦にあたり、陰ばかりの中に陽が戻って来たことになる。
「復」は陰暦十一月、また、冬至のこと。
より引用
一言主神社の一陽来復祭では難転摩滅と書いたお守りが授与されている。
鬼の顔のような形に折った袋を透かしてみると、中に南天の実と葉が入っているようだった。
(糊づけしてあるので、開封していない)
南天の音が難転に通じるので、南天の実と葉を袋の中に入れてあるのだろう。
「一言主神社」「一陽来復祭」「一陽来復御守」「難転(南天)摩滅」「御神木の公孫樹」
これらのワードが頭の中でぐるぐるめぐり、「あっ」と思いついた。
一言主神社で一陽来復祭が行われているのは、
この神社が葛城山の中腹にあって、ここから朝日が昇ってくるのを眺めることができるということもあるだろう。
(早朝、一言主神社に朝日の写真を撮影しにいったことがある。)
しかし、それだけではなく、一言主神社の御神木のイチョウの音が、一陽(イチヨウ)に通じるからではないか?
太陽の色は黄色である。公孫樹の丸い樹形、黄色い葉の色は太陽の光のようである。
その太陽の光のような黄色い葉は冬に向かって落葉し、冬至のころには、すっかり葉を落としてしまう。
それは冬至にむかって衰えていく太陽の光のようではないか。
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