ミシャグジ様の謎⑭ 『聖徳太子は疳の虫の神?』 よりつづきます~
トップページはこちらです→ミシャクジ様の謎① 昔の人は岩を落ちてきた星だと考えた?

①胡宮神社にはミシャグジ信仰があった?
胡宮(このみや)神社は多賀胡宮とも呼ばれ、イザナギ・イザナミ・事勝国勝長狭(コトカツ クニカツ ナガサノミコト)を祀り、延命にご利益があるとされる。
胡宮神社は多賀大社の別宮で、敏達天皇代(572~585)胡宮神社境内に敏満寺が建立され、敏満寺は多賀大社の奥の院となった。
残念ながら敏満寺は戦国時代末期に浅井長政によって焼かれて焼失した。
急いでいたので、このときは写真を1枚撮っただけだったが、青龍山には石仏谷と呼ばれる場所があり、たくさんの石仏が置かれているそうである。
また、青龍山には胡宮の磐座があるそうである。
こちらのサイトに写真が多数掲載されている。http://home.s01.itscom.net/sahara/stone/s_kinki/shi_konomiya/konomiya.htm
先ほど胡宮神社は多賀大社の別宮だと書いたが、多賀大社には杓子を奉納する習慣があり、ミシャグジ信仰がうかがえる。
というのはミシャグジ様に杓子を奉納するという習慣が各地にあるのだ。
おそらく、御石神→ミシャグジ→御杓子という語呂合わせからだと思う。

多賀大社前 多賀屋さんの看板は杓子の形をしている。
多賀大社の別宮・胡宮神社で杓子は見かけなかったが、石仏谷の石仏と古宮の磐座はミシャグジ信仰に関係が深そうに思える。
石仏も磐座も御石神だといえるからだ。
②胡という漢字を漢和辞典で調べてみたら、色んなことがわかった。
胡という漢字を家にあった古い漢和辞典で調べてみると、次のように書いてあった。
①獣のあご。垂れ下がった顎の肉。
②くび
③なんぞ。なに。いずくんぞ。
④いのちがながい。としより。おきな。
⑤とおい。はるか。
⑥えびす。北方の異民族の名。
⑦昔の中国で、外国から渡来したものをいう。
⑧祭器。
⑨でたらめのこと。
⑩ほこの首。ほこの先に曲がってわきに出たもの。
角川漢和中辞典(昭和51年 161版)より。

多賀大社
③胡宮神社は蝦夷の神?
⑥えびす。北方の異民族の名。
とある点に注意してほしい。。
胡宮神社という神社名は、北方の異民族の神、という意味ではないだろうか?
東北地方にはまつろわぬ民・蝦夷が住んでいた。
蝦夷はエビスともいわれていたが、エビスは戎、夷のほか、胡とも記された。
胡宮神社の胡宮とは蝦夷=エビスの宮という意味ではないだろうか。
④なぜ多賀大社や胡宮神社は延命にご利益があるとされているのか。
胡には「⑥えびす。北方の異民族の名。」という意味があり、蝦夷(胡)の神の宮という意味で胡宮神社というのだと思うが
胡には「④いのちがながい。としより。おきな。」という意味もある。
そこから胡宮神社は延命にご利益があると考えられるようになったのではないだろうか。
⑤なぜ弓でひくものを胡弓というのか?
①獣のあご。垂れ下がった顎の肉。
②くび
というのが特に気になる。
胡弓という楽器がある。
三味線に似ているが、三味線と違って弓で弾く。
琉球には胡弓(クーチョー)、中国には二胡と読いう楽器があるが、やはり弓で弾く。
さらに、擦弦楽器を総称して胡弓と呼ぶこともあり、明治初期にはバイオリンのことも胡弓といっていた。
つまり弓でひくものが胡弓であり、指やバチではじく三味線やギターは胡弓ではないのだ。
もしかしてそれは弓でひくことに、首を刀などで切断しているイメージがあるからではないだろうか?
動画お借りしました。動画主さんありがとうございます!
そう考えると、胡宮神社とはドクロ(首)の神であり、胡宮神社を別宮とする多賀大社もドクロの神ではないかと思われる。
しゃもじは胴体から切り離した首=ドクロを思わせる形をしているではないか。
多賀SLパーク跡
ミシャグジ様の謎 ⑯ 『糸切餅は何をデザインしたもの?』 につづきます~
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