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私流 トンデモ百人一首 2番 春すぎて 夏きにけらし 白妙の 『火葬されたわが身を嘆く歌』

藤原京跡より香久山を望む

藤原京より天の香具山を望む

小倉百人一首2番

春すぎて 夏きにけらし 白妙の 衣ほすてふ 天の香久山/持統天皇 
(春がすぎて夏がやってきたらしい。白い衣が天の香久山に干してあるそうなので。)


①『土用の丑』から閃いたー!

旧暦では春は1月2月3月、夏は4月5月6月だった。
旧暦は新暦よりおよそ1か月遅れとなるので、持統天皇の歌は、新暦に換算すると5月ごろに詠んだ歌だと考えられる。

上の写真を撮影したのは新暦7月、土用の丑のころだったので、歌と季節がずれてしまった。
しかし、土用の丑がヒントになって、上記の持統天皇の歌を読み解くことができた。(と思うw)

陰陽五行説では世の中全てのものは、木火土金水の5つの組み合わせで成り立つと考える。
季節では、春=木、夏=火、秋=金、冬=水とされた。
季節は4つなので、木火土金水のうち土が余ってしまうが
土は季節の交代をスムーズにするものと考えられ、各季節の最後の18~19日間を『土用』として均等に割りふられた。
本来、土用は夏だけではなく、すべての季節にあるのである。

春・・・旧暦1月2月3月・・・・・木性   3月の終わりの18~19日間=春土用
夏・・・旧暦4月5月6月・・・・・火性   6月の終わりの18~19日間=夏土用
秋・・・旧暦7月8月9月・・・・・金性   9月の終わりの18~19日間=秋土用
冬・・・旧暦10月11月12月・・・水性   12月の終わりの18~19日間=冬土用


②春土用が過ぎて、火性の夏になってしまった。

私は「土用の丑」について調べていて、「んむむむ?」と閃いた。

持統天皇の「春すぎて 夏きにけらし 白妙の 衣ほすてふ 天の香久山」という歌には、もうひとつ裏の意味がかくされている!

ヒント・・・持統天皇は天皇としては初めて火葬された。

もうおわかりですね~。

「春過ぎて」は「春の土用が過ぎて」という意味だろう。
「夏」は五行説では「火性」である。
そして「白妙の衣」とは「死に装束」のことだと思う。

↓ 下の写真は千本閻魔堂狂言に登場する鬼と幽霊だが、幽霊は白い死に装束を着ている。

千本閻魔堂狂言

千本閻魔堂狂言 閻魔庁 鬼と亡者

持統天皇の歌には表の意味のほかに、
「春の土用が過ぎて、火性の夏になってしまったようです。私は天香久山に干されている死に装束をまとい、夏の火性と同じように火葬されてしまうのですね。」
という裏の意味が隠されていたのだ。(と思う。)

③蘇るためには魂の容れ物である肉体が必要?

41代持統天皇以後、42代文武、43代元明、44代元正と火葬が続いたが、45代聖武天皇以降、土葬に戻り、次に火葬されたのは8代のちの53代淳和天皇だった。
その後は火葬と土葬が入り混じっていたが、室町時代中期ごろより火葬が一般的になる。
ところが江戸時代に入ると再び土葬が復活した。

どうも天皇は火葬を嫌う傾向があるように思われる。

即身仏となるべく入定した人の目的は56億7000万年後に弥勒菩薩があらわれるとき、その聖業に参加するためであったといわれる。
干物のように干からびた死体にお湯をかけたら生き返ったというおとぎ話もある。
古の人々は、魂が復活するためには腐らない死体が必要であると考えていたのではないだろうか。

火葬して遺体がなくなってしまうともう生き返ることはできない。
そんな持統天皇を、古の人々は憐れんだのだろう。

もちろん、人間は死後に歌を詠むことはできない。
持統天皇の死後、誰かが持統天皇の身になって詠んで、持統天皇作としたか

あるいは持統天皇が生前に軽い気持ちでこの歌を詠み
「この歌を詠んだため、言霊が作用して持統天皇は火葬されてしまった」のだと世の人々が考えたのか
どちらかではないかと思う。

④香具山はカグツチの山?

天香具山は火の神・カグツチの山という意味ではないだろうか。
つまり、火葬と火の山=香久山をかけてあるのだと思うのだ。

どうやら古代人は、山や植物など、意味なく歌に用いるということをしなかったようである。
古代人はひとつの山、小さな植物にも意味をこめて歌を読んでいた可能性が高い。

飛鳥 光の大道芸

飛鳥光の大道芸

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