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陰陽 黒と白⑦ 足島大神はタラシ王朝の王で、生島大神はオキナガタラシヒメ(神功皇后)?

陰陽 黒と白⑥ 足島大神はタラシ王朝の神=物部王朝の神? よりつづく~

生玉夏祭-神輿2

①生島大神は万物を産み育て生命力を与える神

前回の記事で、生國魂神社の2柱の御祭神・生島大神、足島大神のうち、足島大神について考察した。
陰陽 黒と白⑥ 足島大神はタラシ王朝の神=物部王朝の神? 

今回は生島大神についてである。

ウィキペディアの「生國魂神社」の項目には次のような内容が記されている。
「神武東征の際、神武天皇が難波碕(現在の上町台地)の先端に日本列島そのものの神である生島大神・足島大神を祀った。 」

長野県上田市にはこの生島大神・足島大神を祀る生島足島神社があり、ウィキペディアの「生島足島神社」の項目には、次のように記されている。
「生島大神は万物を生み育て生命力を与える神、足島大神は国中を満ち足らしめる神。 」

生玉夏祭-神輿

②生魂神と生島大神は同一神?

ネットをぐぐっていると、『生魂』という言葉がヒットした。
『生魂』とは『いきたま』と読むのだろうか、生國魂神社の『生國魂』に似ている、と思ったが、
『生魂』と書いて『いくむすび』と読むようである。

コトバンクは次のように生魂(いくむすび)の説明をしている。

生産日,生産霊とも書く。物を活発に産み出す霊力のこと。また,人間の生命を活発に栄えさせる霊力のこと。
イクは活で生命力の盛んなさまをいう。
ムスは産で,苔ムスというように繁殖する意,ビはヒで霊力の意で太陽の日とも関係があろう。
ムスビとは,古く日本人がさまざまな霊威,威力(働き)を神聖なものと感得したことを示す。
〈生魂神〉は,御巫(みかんなぎ)によって神産日(かみむすび)神,高御産日(たかみむすび)神,足産日(たるむすび)神などとともに,神祇官の八神殿奉斎神としてまつられ,天皇の魂を鎮め,あるいは活力の促進を祈る鎮魂祭にあずかる神々の一神であった。

https://kotobank.jp/word/%E7%94%9F%E9%AD%82-1145420 より引用

『生國魂(いくたま)』『生魂(いくむすび)』と読み方は異なるが、『生魂神』は足産日神(たるむすび)とともに八神殿奉斎神として祀られるとある。

足産日神という神名は生島大神とともに祀られる足島大神を思い起こさせる。

足産日神とは足島大神、生魂神とは生島大神と同一神なのではないだろうか。

そして生魂(いくむすび)を「いきたま」「いくたま」と読んだところから生國魂神社という社名になったのではないかと想像する。

生玉夏祭 子供獅子2

③「折口信夫 盆踊りの話」に登場する死霊・生魂

https://www.aozora.gr.jp/cards/000933/files/46316_25542.html
上は青空文庫の「折口信夫 盆踊りの話」である。

ここに次のような内容が記されている。(本題に関係のない内容は省いた。)

a.太古の日本では外来魂を年に一度切り替える必要があると考えていた。
それがしだいに年に2度(大晦日とお盆)切り替えるように変化した。

b.現在では、お盆とは死んだ聖霊を迎えて祭る行事である。
しかし、古代の日本には死霊・生魂の区別がなく、生き御霊の祭(生きた魂を扱う)と死にみたまの祭(死霊を扱う)の二つを行っていた。

c.お盆にはよい魂だけでなく、悪い魂である怨霊もやってくると考えられた。
念仏踊り雛流し、七夕流しは悪い魂を退散させるためのものである。

d.お盆にはよい魂を招き寄せて、人間の体の中へ入れ、悪い魂(怨霊)には、帰つて貰った。

e.よい魂を体の中にを体につけると不思議な偉力が生じると考えられていた。
例えば、ある地位にある人は、その外からくる魂を体につけなければその地位を保つことができないと考えられた。

f.暮と盆との二度の祭りに、子分・子方の者から、親方筋へ魂を奉る式「おめでたごと」が行われたのは、「おめでとう」といえば自分の魂が上の人の体につくと考えられていたからである。

g.正月には魂の象徴を餅にして、親方へ奉る。

h.天皇が上皇・皇太后の処へ、魂を上げに行く行事のことを朝覲行幸といった。

i.民衆はお盆には鯖や塩鯖をもって親や親方のところへ行った。
  いつから鯖が用いられるようになったのかわからないが、さば(産飯)のごろ合わせが縁起がいいということで鯖になった。
  この行事を生き盆・生きみたまと言う。


生玉夏祭 獅子神楽2

④生島大神・生魂神は生きていると信仰された神?


bに死霊、生魂という言葉が登場する。
そのあとに「生き御霊の祭(生きた魂を扱う)と死にみたまの祭(死霊を扱う)の二つを行っていた。」とあるので、
死霊とは「死にみたま」のことで、生魂とは「生き御霊」「生きた魂」のことなのだと思う。
さらにそのあと次のような行事の記述がある。

子分から親方に魂を奉る式(おめでたごと)
正月に魂の象徴を餅にして親方に奉る習慣
天皇が上皇・皇太后の処へ魂を上げに行く行事(朝覲行幸)
民衆がお盆に鯖や塩鯖をもって親や親方のところへ行く行事(生き盆・生きみたま)

ここから、折口信夫さんのいう『生魂』とは、今実際に生きている人の魂のことで、それを親や親方に差し上げることを「生き盆」「生きみたま」であるとを言っているように思える。

生魂という言葉は何と読むのだろうか。『いくたま』だろうか。それとも『いくむすび』だろうか。

いずれにしろ、折口信夫さんがいう「生魂」とは生國魂神社の御祭神である生島大神や生魂(いくむすび)と関係があるように思われる。

しかし生島大神や生魂(いくむすび)神は大昔から祀られている神であるので、現在生きている人の魂のようには思われない。

生島大神や生魂(いくむすび)神は「生きている」と信仰された神である可能性はあるだろう。

生島大神や生魂(いくむすび)神は、「生きている」と信仰されており、ここからお盆に生きている人が親や親方のところへ行く行事(生き盆・生きみたま)が生じたと考えるとつじつまがあうように思えるがどうだろう?

生玉夏祭 獅子神楽

生島大神は女神?

兵庫県尼崎市に生島神社があり、生國魂大神を祀っている。
明治以前は生島弁財天と呼ばれていたそうである。

弁財天は女神なので、もしかしたら生國魂大神とは女神なのかもしれない。

そして生國魂大神という神名は生國魂神社の社名と同じであり
生島神社という社名は生國魂神社の御祭神・生島大神と同じである。
ここから、生島神社の生國魂大神と、生國魂神社の生島大神は同一神だと考えられる。

女神である弁財天と習合されていた生島神社の生國魂大神は女神だと考えられるので、生國魂神社の生島大神も女神ではないか。

コトバンクは次のように生魂(いくむすび)の説明をしている。

生産日,生産霊とも書く。物を活発に産み出す霊力のこと。また,人間の生命を活発に栄えさせる霊力のこと。
https://kotobank.jp/word/%E7%94%9F%E9%AD%82-1145420 より引用生

子供を産んで、生命を栄えさせるのは女性である。

生玉夏祭 太鼓2

⑥息長帯比売命は生長帯比売命?

前回の記事で、生國魂神社の2柱の御祭神・生島大神、足島大神のうち、足島大神はタラシ王朝=物部王朝の神ではないかと書いた。
陰陽 黒と白⑥ 足島大神はタラシ王朝の神=物部王朝の神? 

足は「タラシ」とも読むが、和風諡号に足(タラシ)という字のつく天皇や皇后がおり、タラシ王朝と呼ばれている。

12代景行天皇・・・大足彦忍代別天皇(おおたらしひこおしろわけのすめらみこと)
13代成務天皇・・・稚足彦尊(わかたらひこのみこと)
14代仲哀天皇・・・足仲彦天皇(たらしなかつひこのすめらみこと)
神功皇后(仲哀天皇皇后)・・・気長足姫尊(おきながたらしひめのみこと)

神宮皇后の和風諡号にご注目!
和風諡号は、日本書紀では気長足姫尊だが、古事記では息長帯比売命となっている。(読み方は同じ)

息長帯比売命という諡号の中に「息」とあるが、「息(いき)」は「生(いき)」と同音である。

息長帯比売命は生長帯比売命なのではないか?

生玉夏祭 太鼓

⑦生島大神は神功皇后?

足島大神が3人のタラシ(足)だとすれば、女神の生島大神とは神功皇后なのではないだろうか。
島大神神功皇后(仲哀天皇皇后)・・・長帯比売命/気長足姫尊(おきながたらしひめのみこと)?
               と同音
島大神12代景行天皇・・・・・・・・・大彦忍代別天皇(おおたらしひこおしろわけのすめらみこと)?
13代成務天皇・・・・・・・・・稚彦尊(わかたらひこのみこと)?
14代仲哀天皇・・・・・・・・・仲彦天皇(たらしなかつひこのすめらみこと)?

生玉夏祭 太鼓



陰陽 黒と白⑧ 八咫烏が三本脚なのは三人のタラシの象徴だから? へつづく~
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陰陽 黒と白① 獏は白黒モノトーン  


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