人形の涙③ 上賀茂神社 夏越神事『穢れを移され、川に流される人形』 よりつづく~
下鴨神社の橋殿に雛人形が飾られていた。この日は3月3日、お雛祭の日だったのである。
衣冠装束姿の男性と十二単の女性が登場した。男性はお内裏様、女性はお雛様ということなのだろう。
お祓いを受けたのち、お内裏さまとお雛様が並んでひな流しをした。


この行事は上賀茂神社の夏越神事に似ている。人形の涙③ 上賀茂神社 夏越神事『穢れを移され、川に流される人形』

夏越神事は人形(ひとがた)に息をふきかけることで、自らの穢れを人形に移し、川に流すという行事だった。
つまり、人形は人間にかわってその身に厄災をうける身代わり人形なのだ。
桟俵に乗せた男女一対の人形も夏越祓の人形と同じく身代わり人形なのではないだろうか。
川に流された人形は破れたり、川底に沈んだりするだろう。
海までたどり着いた人形があったとしても、荒波の中でいつしかその存在を消していくだろう。
それは人形の死を意味しているのではないだろうか。
人形を人間の身代わりとして殺す。
これがひな流し行事の本質なのだとしたら、少しぞっとする思いがする。
人形の涙⑤ 淡島神社 雛流し 『雛流しと帆堕落渡海』 へつづく~
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[ 2018/03/16 ]
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