カシオペア・北斗七星・北極星の呪術⑲ 龍安寺の蹲(つくばい) 「吾唯足知」は宇宙を回転させる呪術だった? よりつづく~
①二上山=カシオペア座?私たちは各地を転々とする長い旅の中で、5セットのカシオペア座・北斗七星・北極星になぞらえられた場所を見てきた。
まだまだ日本にはこれらのほかにも、カシオペア座・北斗七星・北極星の呪術が仕掛けられた場所があるかもしれない。
そういえば、奈良県に二上山がある。
二上山はカシオペア座にとてもよく似た形をしているが?
檜原神社より二上山に没する夕日を望む
二上山はカシオペア座に似ている。
二上山は大阪と奈良の境にあり、奈良側から見ると、向かって右の山が高い。
一方、カシオペア座(山形星)は向かって左の山が高い。
しかし、古の人々は天球の上から星座を見下ろした様子を地上にある山や島になぞらえていたようである。
天球の上から星座を見下ろしたと想定すると、カシオペア座は向かって右の山が高くなり、二上山と同じになる。
②三輪山は北斗七星?
大神神社の御神体 三輪山の日の出奈良では三輪山から日が昇り、二上山に日が没する。
こうしたことから三輪山と二上山は関係が深いもののように思える。
また、三輪山は蛇がとぐろを巻く姿だともいわれている。
北斗七星になぞらえられていると考えられる富士山には白蛇伝説がある。
また富士山同様、北斗七星になぞらえられていると考えられる三上山にはムカデが七撒半していたという伝説がある。
そこで私は『二上山=カシオペア座』に対して、三輪山が北斗七星に喩えられているのではないかと考えた。
④藤原京=北極星?すると、藤原京あたりが北極星の位置になる。
藤原宮跡藤原京は条坊制の都として知られているが、同時に北極星になぞらえて作られた可能性があると思う。
③条坊制は呪術的な回転装置?

https://commons.wikimedia.org/wiki/File%3AFujiwarakyo2.gif
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/db/Fujiwarakyo2.gif よりお借りしました。
作者 パパイヤ (投稿者自身による作品) [Public domain], ウィキメディア・コモンズ経由
わたしたちは龍安寺石庭はカシオペア座、龍安寺北にある七つの陵は北斗七星、龍安寺の蹲が北極星になぞらえられているらしいこと、
蹲に記された謎々のような文字を吾唯足知(吾、唯足るを知る)と読むためには右回りで読む必要があり、吾唯足知は宇宙を回転させるパワーを表しているらしいことを見てきた。
(すべての星は北極星を中心にして左回りで回転するが、カシオペア座になぞらえられたと考えられる石庭のⅯ字が、カシオペア座のⅯ字と左右反転しているので、当然回転方向も反転させなければならない。)
カシオペア・北斗七星・北極星の呪術⑲ 龍安寺の蹲(つくばい) 「吾唯足知」は宇宙を回転させる呪術だった? 
ここから考えて、藤原京の条坊制にも宇宙を回転させるような、呪術的なしかけがあるのではないかと考えた。
しかし、よくわからない。
これについては宿題とさせていただく。
⑤三輪山は北極星でもある?私は二上山はカシオペア座、三輪山は北斗七星、藤原京は北極星になぞらえられていたと思うが、藤原京以前、三輪山は北極星になぞらえていたようにも思われる。
古事記にはこんな話がある。
イクタマヨリヒメのもとに美しい若者がやってきて、ほどなくイクタマヨリヒメは身籠った。
イクタマヨリヒメの両親は若者の正体を確かめるため、イクタマヨリヒメに若者の着物に糸巻きの糸を刺しておくようにと言いつけました。
翌朝、糸は鍵穴を出て、糸は糸巻き(苧環/おだまき)に三巻きだけ残っていた。
糸をたどっていくと三輪山にたどりつき、若者の招待が三輪山の神・大物主神であることがわかった。また、三輪山は蛇がとぐろを巻く姿をしていると言われる。
これらのことから、私は鞍馬寺境内にある「いのちの像」を思い出したのである。

上は鞍馬寺の境内図である。
鞍馬七福神は北斗七星を、由岐神社はカシオペア座を表していると私は考えたのだった。
高田祟史さんが、七福神は北斗七星の神ではないかと指摘しておられる。
鞍馬七福神は配置が北斗七星の形になっていないが、大阪府交野市の星田妙見宮の境内に祀られた北斗七星の神々の配置も北斗七星の形になっていない。
また由岐神社の祭礼である鞍馬の火祭りでは二人の青年があおむけになって脚をⅤ字形に開脚するチョッペンの儀というのがある。
二人で開脚するのでカシオペア座(W字形)に見えるのだ。
↓ すばらしい動画があったのでお借りしました。動画主さん、ありがとうございます!
鞍馬七福神=北斗七星、由岐神社=カシオペア座とするとその中間にある「いのちの像」は北極星をあらわすものと考えられる。

上はその「いのちの像」の写真である。
須弥山をとりまく三重の輪は、三輪山のイメージと重なるではないか。
で、二上山=カシオペア座、三輪山=北極星とみなして三輪山の東のほうを見てみると、額井岳がある。

https://commons.wikimedia.org/wiki/File%3AMount_Nukai-01.JPG
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/ae/Mount_Nukai-01.JPG よりお借りしました。
作者 Ajax (投稿者自身による作品) [CC BY-SA 4.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0)], ウィキメディア・コモンズ経由で
額井岳は別名を大和富士ともいう。
江戸=北極星、筑波山=カシオペア座に対して富士山は北斗七星をあらわすものだと思うし
鳴門の渦潮=北極星、日振島=カシオペア座に対して三上山は北斗七星をあらわすものだと思う。
そして三上山は近江富士とも呼ばれている。
ここから富士山のような形をした山が北斗七星に喩えられたのではないかとも考えられ
大和富士=額井岳は北斗七星になぞらえられたものであるように思えてくる。
※額井岳は室生口大野駅の西あたり
三輪山のふもとには志貴御県坐神社があり、第10代崇神天皇の磯城瑞籬宮があった場所だとされている。
崇神天皇は二上山=カシオペア座、三輪山=北極星、額井岳=北斗七星になぞらえて磯城瑞籬宮をここに定めたのかもしれない。
志貴御県坐神社トップページはこちらです→ カシオペア・北斗七星・北極星の呪術① 伝香寺 『陰蔵相のあるはだか地蔵』 まだまだカシオペア。北斗七星・北極星になぞらえた場所がありそうなんですが、ちょっとわからないことがあるので
とりあえずここで旅を中断させていただきます。
ながながとおつきあいくださり、ありがとうございました♪♪
毎度、とんでも説におつきあいくださり、ありがとうございました!
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