カシオペア・北斗七星・北極星の呪術⑬ 藤原純友財宝伝説 よりつづく~
京都府長岡京市 走田神社
千日詣で 弓講・・・1月13日
①妙見菩薩は北極星を神格化したみほとけ
走田神社ではかつて妙見菩薩を祀っていたそうだが、明治の神仏分離令の際に隣の寂照院に移したという。
妙見菩薩とは北極星を神格化したみほとけである。
②龍安寺石庭はカシオペア座を表している?
上の図は京都・龍安寺の石庭のレイアウト図である。
明石散人さんが龍安寺の石庭とはカシオペア座を表したものではないか、という説を説いておられるようである。(龍安寺石庭の謎/講談社文庫)
詳しくはこちらの記事をお読みください。→
カシオペア・北斗七星・北極星の呪術⑥ 龍安寺石庭はカシオペアを模したものだった?
カシオペア座のⅯは向かって右のΛが向かって左のΛよりも幅が広くなっている。
龍安寺の石庭はこれとは逆になっている。
だが、星が天球に貼りついているものとして、神様が天球の上から眺めるとカシオペア座は龍安寺石庭と同じように向かって左側のΛが広い形に見えるはずである。
③右回りに回転する北極星全ての星は北極星の周囲を左回りに回る。
北斗七星とカシオペア座は北極星の周囲を左回りに回っているが、神様が天球の上から星座を眺めていると仮定して、これを左右反転させてみよう。
すると下図のように右回りとなる。

まるで北極星は自らが回転することで、宇宙を回転させているかのようだ。
④お千度詣りは北極星のパワーを表している?
各地でお千度詣りをする習慣がある。
お千度詣りとは本来は1000度神社にお詣りすることを言っていたが、現在では3度で1000度とみなしているところが多いようだ。
随分端折っている感があるが、大事なのは形よりも心ということなのだろう。
走田神社では榊を手に持った人のあとに大勢の参拝者が続き、長い行列を作って境内を右回りにゆっくりと3周していた。

貴船神社のお千度詣りも右回りで、天球の上から星座を眺めたときの夜空の回転方向と同じである。

貴船神社 千度詣で
かつて走田神社では北極星を神格化した神・妙見菩薩を祀っていたということだが、お千度詣りは宇宙を回転させる北極星のパワーを意味しているのではないだろうか?
⑥イザナギとイザナミは日本の中心で国生みを行った。
記紀神話によるとイザナギとイザナミは天の浮橋に降り立ち、矛を海に差し入れてこおろこおろとかきまぜ矛を引き上げた際、滴った潮が固まってオノゴロ島ができたとある。
古の人々は鳴門の渦潮はイザナギとイザナミが矛でかきまぜてできた渦だと考えていたのではないか。
鳴門の渦潮は多くは右巻きだが、赤ちゃんは産道を右回りに回って(まれに左回りもある)生まれてくる。
鳴門の渦潮はイザナミの女陰にも喩えられているように思える。
そして古代の日本は九州から関東くらいまでだったので、鳴門の渦潮はちょうど日本の中心あたりにあったことになる。
古の人々は日本の中心である鳴門の渦潮を北極星になぞらえ、またイザナミの女陰になぞらえたのではないかと思う。
⑦弓の的は鳴門の渦潮や北極星をあらわしている?

走田神社ではお千度詣りのあと、弓構が行われた。
まず神職さんが弓を射たのち、二人の男性が2本づつ、3度矢を射る。
2人×2本×3度=12本で、弓矢の数は合計12本になる。
これは1月から12月までの12か月を表しているそうですある。
弓の的を見て、はっとした。
弓の的、これは渦巻きではなく同心円だが、鳴門の渦潮や北極星を表しているのではないだろうか?また的は女性のシンボルをあらわしており、そこをめがけて飛んでくる弓矢は男性のシンボルをあらわしているのかもしれない。
そしてお千度詣や弓構はかつてここに妙見菩薩(北極星を神格化したみほとけ)が祀られていたことにちなむ行事なのではないかと思ったりした。
カシオペア・北斗七星・北極星の呪術⑮日振島・鳴門の渦潮・三上山に仕掛けられた壮大な呪術 へつづく~
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