fc2ブログ













カシオペア・北斗七星・北極星の呪術⑯ 日光にもあったカシオペアと北斗七星、北極星 

カシオペア・北斗七星・北極星の呪術⑮日振島・鳴門の渦潮・三上山に仕掛けられた壮大な呪術  より続きます~

日振島=カシオペア、三上山=北斗七星、鳴門の渦潮=北極星?

カシオペア・北斗七星・北極星の呪術⑮日振島・鳴門の渦潮・三上山に仕掛けられた壮大な呪術 
上記記事で、俵藤太が三上山の百足を退治したという伝説について述べた。
俵藤太とは藤原秀郷のことで、平将門の乱を平定した人物である。
そこで三上山に巻き付いた大百足とは平将門の比喩ではないかと私は考えた。

俵藤太 ムカデ退治の図

加門七海さんが関東の将門関連史跡をつなぐと北斗七星の形になると指摘されている。
将門は北斗七星の神なのだ。

平将門は関東で乱をおこしたが、同時期、南海では藤原純友が乱をおこした。
藤原純友は海賊の首領で日振島を本拠地としていた。
この日振島は形がカシオペア座に似ている。




カシオペア座

そこで私は、日振島はカシオペア座に、三上山は北斗七星に、その中間にある鳴門の渦潮は北極星になぞらえられていたのではないかと考えた。

カシオペア=日振島
北斗七星=三上山
北極星=鳴門の渦潮

実際の夜空を反転させたものと比較してみると、位置関係・回転方向もばっちりだ。

日振島 三上山 鳴門の渦潮


カシオペア 北斗七星 北極星 

※上の図で夜空を左右反転させているのは、星座が天球にはりついているものとし、天球の上から星座を見た場合を想定しているためである。

日本には何とも壮大な呪術が仕掛けられていたのである。

②猿麻呂の百足退治


藤原秀郷の本拠地は下野国であり、下野国には次のような伝説がある。

昔、日光の中禅寺湖には豊かに水があったが、赤城山には水が無かった。
赤城の仁王は赤城の神に命じられて、中禅寺湖の水を盗みに行った。
中禅寺湖では日光の仁王が待ち構えており、二人は戦った。
赤城の仁王は戦いながら中禅寺湖の水を右手ですくって赤城のほうに投げた。これが大沼になった。
日光の仁王が赤城の仁王の右手を押さえると、赤城の仁王は左手で水をすくって赤城のほうに投げた。これが小沼になった。

日光の神が水を取り返そうと、白蛇の大群を赤城山に向かわせたが、赤城山のムカデの大群に白蛇たちはやられてしまった。
そこで日光の神は白鹿に化け、奥州の厚樫山(あつかしやま)に住むに猿麻呂(さるまろ)に「赤城の百足軍をやっつけてほしい」と頼んだ。
猿麻呂は中禅寺湖にでかけていき、日光の神である金色の大蛇に赤城の大百足が巻き付いたところ、矢を放って赤城の大百足の目を射た。
赤城の神は退散し、片品川(かたしながわ)のほとりで目に刺さった矢を抜き、矢で岩をつついて温泉を出して傷ついた左目を癒した。
これが今の老神温泉で、ムカデと蛇が戦った跡が戦場ヶ原(男体山の5kmほど西)である。


三上山の藤原秀郷百足退治伝説はこの日光山vs赤城山の伝説をベースに創作されたものだと考えられている。





③日光にもあったカシオペア座・北斗七星・北極星



上の地図中央下に中禅寺湖があり、その北に男体山、男体山の東北に女峰山、男体山の北には太郎山がある。
日光東照宮は中善寺湖の東、白糸滝という文字の下あたりである。

この三つの山は御神体として信仰され、それぞれ日光二荒山神社の三柱の神々にあてられている。

男体山(2486m)・・・大己貴命(おおなむちのみこと)・・・・・・・・千手観音・・・・・・・・・父
女峰山  (2464m)・・・田心姫命(たごりひめのみこと)・・・・・・・・阿弥陀如来・・・・・・・・母
太郎山  (2368m)・・・味耜高彦根命(あじすきたかひこねのみこと)・・馬頭観音・・・・・・・・・子

弥生祭 花家体 門前にて

日光二荒山神社 弥生祭

 日光東照宮 五重塔

日光東照宮 五重塔 ※明治の神仏分離令まで、東照宮と二荒山神社は一体化していたようです。

日光東照宮 百物揃千人武者行列 武者

日光東照宮 百物揃千人武者行列

よく見てみると、なんと女峰山の形がカシオペア座の形になっている。





カシオペア 北斗七星 左右反転の図


日振島(カシオペア)・三上山(北斗七星)・鳴門の渦潮(北極星)ほど、実際の夜空と合致してはいないが、女峰山はカシオペア、男体山は北斗七星、太郎山は北極星になぞらえられていたのではないだろうか?

そして男体山と赤城山が戦ったというのは、女峰山=カシオペアに対して男体山・赤城山いずれの山が北斗七星としてふさわしいのかを競ったということではないだろうか。

④北斗七星が水のめぐみをもたらす?

男体山と赤城山は水争いをしているが、北斗七星はひしゃくの形をしている。
ひしゃくとは水をくむためのものである。
したがって北斗七星になぞらえられた山には水のめぐみがあると、そう考えられたのではないだろうか。

⑤湖のそばにある台形の山が北斗七星になぞらえられた?

男体山のふもとには中禅寺湖がある。
また赤城山のふもとには大沼・小沼がある。
そして男体山の伝説を受けて創作されたと思われる藤原秀郷・百足退治伝説が残る三上山は琵琶湖のほとりにある。

そして男体山・赤城山・三上山はどれも北斗七星に喩えられていると考えられる。

Mount nantai and lake chuzenji

男体山と中禅寺湖

https://commons.wikimedia.org/wiki/File%3AMount_nantai_and_lake_chuzenji.jpg
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/8/8a/Mount_nantai_and_lake_chuzenji.jpg よりお借りしました。
作者 uraomote_yamaneko (投稿者自身による作品) [GFDL (
http://www.gnu.org/copyleft/fdl.html) または CC BY-SA 3.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)], ウィキメディア・コモンズ経由で


Akagiyama ono

赤城山と大沼
https://commons.wikimedia.org/wiki/File%3AAkagiyama_ono.jpg
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/c/cb/Akagiyama_ono.jpg よりお借りしました。
作者 uraomote_yamaneko (投稿者自身による作品) [GFDL (
http://www.gnu.org/copyleft/fdl.html) または CC BY-SA 3.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)], ウィキメディア・コモンズ経由で

烏丸半島 蓮

三上山と琵琶湖

三山の共通点は湖のそばにある台形の形をした山だということである。

古の人は湖のそばにある台形の形をした山を北斗七星に喩えたのかもしれない。

男体山 
向かって左が男体山


カシオペア・北斗七星・北極星の呪術⑰ 『江戸の町は北極星になぞらえて造られた?』 へつづく~
トップページはこちらです→ 
カシオペア・北斗七星・北極星の呪術① 伝香寺 『陰蔵相のあるはだか地蔵』



毎度、とんでも説におつきあいくださり、ありがとうございました!
※まとめサイトなどへ無断で転載することはおやめください。




にほんブログ村



関連記事
スポンサーサイト




[2018/01/17 10:26] カシオペア・北斗七星・北極星の呪術 | トラックバック(-) | コメント(-)