カシオペア・北斗七星・北極星の呪術⑧ 『鞍馬に海賊が現れた?』 よりつづく~
京都市左京区 由岐神社鞍馬の火祭・・・10月22日
向かって右の男性が腕につけているのが船頭篭手
①鞍馬の火祭の氏子さんたちのいでたちは海賊のいでたち?
940年9月9日、朱雀天皇はそれまでは御所で祭っていた由岐明神を鞍馬に遷宮させた。
このとき平将門の乱は平定されていたが、藤原純友の乱は平定されていなかった。
由岐明神の遷宮は藤原純友の乱平定を祈願して行われたものだと私は思う。由岐明神の遷宮の行列は無数の松明を携え、その行列は十町(約1キロ)に及んだ。
『鞍馬の火祭』はこの遷宮の様子を再現したものだといわれている。
鞍馬の火祭で氏子さんたちは腕に船篭手(せんどうごて)を身に着けているが、鞍馬は山深いところである。
鞍馬川という川が流れているが、渓流で水量が少なく、船の運航にふさわしい川のようには思われない。
藤原純友は海賊の首領であった。
氏子さんたちのいでたちは藤原純友率いる海賊のいでたちなのではないか。私はそう考えた。
②由岐 明神はうつぼ明神?
鞍馬の火祭は鞍馬寺境内にある由岐神社の祭礼であるが、由岐明神は靭(ゆき)明神とも呼ばれている。
靭とは矢を入れる道具のことで、『うつぼ』とも読む。
ウツボという魚もいる。
ウツボは凶暴な魚で『海のギャング』とも言われる。。
ウツボは海賊の首領だった藤原純友のイメージにぴったりだと思うのだが、どうだろうか?
靭明神とは魚のウツボの神であり、藤原純友のことでもあるのではないだろうか?
③日振島とウツボ
紀伊半島・四国・九州・沖縄ではウツボを食べるそうである。
なかなか美味だという。
そして海賊の首領である藤原純友の本拠地は日振島だった。
下は豊後水道および宇和海の地図である。
西には九州の大分県、東には四国の愛媛県がある。
地図上の宇和海という文字の下にwような形をした島が見える。これが日振島である。
日振島でもウツボを食べる食習慣があったのではないだろうか。
④日振島は火振島?
日振島という地名の由来について、ウィキペディアには次のように記されている。
昔から船の往来があり、島民がたいまつの火を振ることで灯台の代わりをしたことに因む、との説がある。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%8C%AF%E5%B3%B6#.E5.9C.B0.E5.90.8D.EF.BC.88.E5.B3.B6.E5.90.8D.EF.BC.89.E3.81.AE.E7.94.B1.E6.9D.A5 より引用
鞍馬の火祭で用いられるたいまつは、日振島の島民たちが灯台がわりに振っていたたいまつがルーツなのではないか?

⑤チョッペンはカシオペア座と日振島を表している?
終電に間に合わなくなっていまうのでやむなく見ずに帰宅したのだが、鞍馬の火祭では深夜チョッペンの儀が行われる。
チョッペンの儀とは二人の青年が脚を上向けに開脚して2つのV字形=W字形を作るというもので、成人式の意味合いがあるなどと言われている。
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私はこのチョッペンの儀は日振島を表していると思う。
日振島はwの形をしており、チョッペンに似ているように思う。
またチョッペンや日振島はカシオペア座にも似ている。
カシオペア座のWは向かって左側のVが広いのに対し、日振島のWは向かって右側のVが広くなっている。
しかし、星が天球に貼りついているものとして、天にいる神様が天球の上から眺めるとカシオペア座は日振島と同じように向かって右側のVが広い形に見えるはずである。

⑥錨星(カシオペア座)が北斗七星をつなぎとめる。
古の日本では、カシオペア座は北極星より下にあってW字形のときは錨星、北極星より上にあってⅯ字形のときは山形星と呼ばれていた。
錨とは綱や鎖をとりつけて海底や川底に沈めるもののことで、海賊の首領・藤原純友と関係が深そうに思える。
http://image.search.yahoo.co.jp/search?ei=UTF-8&fr=top_ga1_sa&p=%E9%8C%A8 (錨の画像)
カシオペア座が錨星のとき、北極星を挟んだ上部には北斗七星がある。
錨星は北斗七星をつなぎとめているようにも見える。
⑥チョッペンは天頂の意味?
宮崎地方で天辺(てっぺん)のことをチョッペンというそうである。
③にはりつけた地図を拡大表示して確認してみてほしい。
日振島は四国の愛媛県に属しているが、九州の大分県にも近い。
大分県の南に宮崎県はある。
かつて日振島あたりでも天辺のことをチョッペンと言っていたのではないだろうか。
そして鞍馬の火祭で行われるチョッペンの儀は、カシオペア座を表したもののように見える。
天辺とは「空のはて」「上空」という意味である。
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