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太陽の木 と 月の木⑰ 太陽の中にいる八咫烏は月、月の中にいるヒキガエルは太陽?





①なぜ太陽の中に月の神・八咫烏が、月の中に太陽の神・ウサギ、ヒキガエルが住んでいるのか?

八咫烏は月の神、ヒキガエルは太陽の神、ウサギは陰陽を和合させる神ではないかと述べた。

カラスの爪とプロポーションは三日月の形をしており、

カラス

※爪の写真はこちらを参照してください。

ヒキガエルは太陽のような丸い形をしている。


ヒキガエル


ヒキガエルの「ヒキ」を漢字で書くと「蟇」だが、「蟇」から虫を除いた「莫」という字は、
草原に太陽が沈む様子または日暮れを意味するのだという。
とすると、ヒキガエルは太陽は太陽でも、昇る太陽ではなく、沈む太陽をあらわしているように思える。
沈む太陽は、冬至にむかって勢いの衰えていく太陽の比喩であるとも考えられると思う。

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ウサギは太陽のような丸い体と三日月のような耳をもっている。
ウサギは月で餅つきをしていると考えられるが、杵破は男性(陽)のシンボル、臼は女性(陰)のシンボルだともいわれる。
ウサギは陰陽を和合させる神ではないか。
陰陽を和合させる神は、男(陽)女(陰)を和合させる神、太陽(陽)と月(陰)を和合させる神だともいえる。

そのように考えると、疑問が生じる。

中国では太陽の中には八咫烏(月)が、月にはヒキガエル(太陽)が住んでいるといわれる。
なぜ太陽の中に月の神・八咫烏が住んでいるのか?
なぜ月の中に太陽の神・ウサギ、ヒキガエルが住んでいるのか?


八咫烏

熊野本宮大社 向かって左の旗に八咫烏が描かれている。

男神・伏羲が地をあらわす直角定規を、女神・女媧が天をあらわすコンパスをもっているのはなぜ?

フギ&ジョカ


上は中国の神、伏羲と女媧を描いたものである。
男神・伏羲は手に直角定規をもち、女神・女媧は手にコンパスをもっている。
これは陰陽思想で考えると、一見変なことの様に思える。

古代中国では天円地方といい、天は円く、地は方形であると考えられていた。
直角定規は方形を、コンパスは円を描く道具である。

そして陰陽の関係はつぎのようになっている。

陽・・・・・・天(コンパス)・・・・男
陰・・・・・・地  (直角定規) ・・・・女

つまり陰陽でいえば、男神である伏羲は天をあらわすコンパスを、
女神である女媧は地を表す直角定規を持っていてしかるべきと思われるのに、逆になっているのだ。

これはなぜなのだろうか。

③パートナーの物実〈もの事の元になるもののこと)を手に持つのは、男女の契りをかわすことを表している?

記紀神話に「誓約の子産み」という物語がある。

高天原にやってきたスサノオを、天照大神は「高天原を奪いにきたのではないか」と疑った。
そこでスサノオは疑いをはらすために『誓約(うけい)の子産み』をしようと言った。
まず天照大神がスサノオの物実である十拳剣(とつかのつるぎ)を噛み砕き、ふっと吹き出した息の霧から三柱の女神(宗像三女神)が生まれた。
次にスサノオが天照大神の物実である『八尺の勾玉の五百箇のみすまるの珠』を噛み砕き、ふっと吹き出した息の霧から 五柱の男神(正勝吾勝勝速日天之忍穂耳命・天之菩卑能命・天津日子根命・活津日子根命・熊野久須毘命)が生まれた。
スサノオの十拳剣からうまれた三柱の女神はスサノオの子、天照大神のみすまるの珠からうまれた五柱の男神は天照大神の子とされた。
スサノオは「私の心に邪心がないので、私の産んだ子は女神だったのです。」といった。

天照大神はスサノオの十拳剣を、スサノオは天照大神の八尺の勾玉の五百箇のみすまるの珠をかみ砕いている。
伏羲が直角定規を、女媧がコンパスをもっているのはこれと同様で、
お互いの物実〈もの事の元になるもののこと)を手に持つのは、男女のちぎりをかわすことを表しているのではないだろうか。
(スサノオと天照大神は「誓約の子産み」をしている。と言うことは、スサノオと天照大神は男女の契りをかわしたということだ。)

すると太陽と月は契りをかわした結果、太陽の中には月神である八咫烏が、月の中には太陽神であるヒキガエルがいるのではないか考えることができる。





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太陽の木 と 月の木⑯ 月の中に住むウサギは月神?ヒキガエルは太陽神?

  
①ウサギは陰陽和合した動物?

前回、「何故、太陽に住む八咫烏が月の神なのかについて、次回、説明したいと思う。」と書いたが、
もう少し、月の中に住むウサギとヒキガエルの話をしようと思う。

八咫烏は月の神、ウサギ・ヒキガエルは太陽の神ではないかと述べた。

カラスの爪とプロポーションは三日月の形をしており、

カラス

カラス

※爪の写真はこちらを参照してください。

ウサギとヒキガエルは丸い形をしているからだ。

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ヒキガエル

ヒキガエル

ヒキガエルの「ヒキ」を漢字で書くと「蟇」だが、「蟇」から虫を除いた「莫」という字は、
草原に太陽が沈む様子または日暮れを意味するのだという。
ヒキガエルは沈みゆく太陽のイメージがある。

日本では月にウサギがすむといわれているが、現在の中国では月にはヒキガエルがすむと考えられているようである。
しかし、かつて中国にも月にウサギがすむという信仰があったと思われる。

このことは、前回ご紹介した、次の記事からもわかる。

❿楚とその先行文明を色濃く残した地・湖南省長沙市の漢代の馬王堆(まおうたい)遺跡の帛画(はくが:絹衣に描かれた絵)には、扶桑に宿る十個の太陽とカラス、それに三日月にウサギが描かれている。
月にはウサギより大きくヒキガエルが描かれ、カラスは二本足。


陰陽道の宇宙観では、東を太陽の定位置、西を月の定位置、中央を星とする。
中国の西方にあるという崑崙山は月、崑崙山にすむ西王母は月そのもの、もしくは月に住む女神と考えられる。

すると西王母に従っているウサギは、太陽神ではなく、月に住む太陽の神のように思える。

もう一度、ウサギの写真を見てみよう。

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確かにウサギがまるまったプロポーションは丸く太陽を表しているかのようである。
しかしヒキガエルと大きく異なる点がある。長い耳である。
このウサギの長い耳は三日月に似ているようにも思われる。

しかし、ウサギの丸い体は太陽の神のようであり、耳は月神のようである。

ウサギは太陽神であり、かつ月の神でもあるのかもしれない。

⓶ウサギの餅つきは陰陽和合をあらわす?

月でウサギは餅つきをしているといわれるが、なぜウサギは餅つきをしているのだろう?

一説によると、餅をつく杵は男性のシンボル、臼は女性のシンボルであり、餅つきは男女和合をあらわすのだという。
太陽のように丸い体と、三日月のような耳を持つウサギは、陰(女・月)陽(男・太陽)和合した動物だと考えられたため
餅をついているのではないか。

❾兎は上下対称で中央部を持って搗く杵(きね)で、餅ではなく不死の薬草を煎じる。

とあるが、臼と杵を用いて薬草を煎じているのであれば、それもまた陰陽和合を意味していると考えてよいだろう。

③八咫烏と八咫ヒキガエル

❿楚とその先行文明を色濃く残した地・湖南省長沙市の漢代の馬王堆(まおうたい)遺跡の帛画(はくが:絹衣に描かれた絵)には、扶桑に宿る十個の太陽とカラス、それに三日月にウサギが描かれている。
月にはウサギより大きくヒキガエルが描かれ、カラスは二本足。


ここに「ウサギより大きくヒキガエルが描かれ」とあるのに注意したい。

八咫烏の咫とは大きさの単位で、八は「大きい」と言う意味なので、八咫烏は大きなカラスという意味だとされる。
ウサギより大きく描かれたヒキガエルは、大きなヒキガエルで、八咫ヒキガエルといえるだろうか。

八咫烏いて、(月の神)と八咫ヒキガエル(太陽神)がいて、ウサギが月の神と太陽の神を和合させているということなのかもしれない。




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