人形の涙② 龍野ひなまつり 『首がとれる人形浄瑠璃の人形』


①首がとれる人形浄瑠璃の人形
最近、古い城下町の民家にひな人形を飾る催しが増えている。
前回は奈良県高取土佐町の雛巡りをご紹介したが、今回の龍野でも雛巡りの催しを行っている。
地元の方々に雛人形の由来や町の歴史などを教えてもらいながら町巡りをするのは本当に楽しい。

龍野のひな祭りでは人形浄瑠璃の上演もあった。(現在人形浄瑠璃の上演は行っていないようです。)
三味線の音がなり、義太夫が語りだすと命のないはずの人形がまるで生きているかのように動き出す。

前回、雛人形の首が抜けるという話をしたが、人形浄瑠璃の首も抜ける。
http://www.joruri.info/deko.html
上記、阿波人形浄瑠璃のhpには浄瑠璃に用いる人形の頭(かしら)の写真がたくさん紹介されている。

人形浄瑠璃の人形には胴体がなく、綿の入った衣装に頭や手足をさしこんで操るようである。
頭には「胴串(どくし)」と呼ばれる棒がつけられており、人形遣いは衣装の背中に開けられた穴から腕を入れ、この胴串を握って人形を操るそうだ。
そして芝居が終わると衣装から首を抜き、衣装と首は別々に保管される。
私たちはそんなものだと思って気にもとめないが、よく考えると気持ちが悪いものである。
幼い子供がいたずらでリカちゃん人形の首を外したとしたら、多くの親はかわいそうだから首を胴体につけなさいと言うだろう。
ところが雛人形や人形浄瑠璃は首を外して保管しておく。
いったいこれはなぜなのだろうか。




人形の涙③ 上賀茂神社 夏越神事『穢れを移され、川に流される人形』 へつづく~
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毎度、とんでも説におつきあいくださり、ありがとうございました!